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『お呼びがあればいつでもダークネビュラから戻ってきます!』タモト清嵐さん独占インタビュー

鬼島夏児のキャラクターについて

高校生活ができることよりも、自分としては「悪役ができる」ということに期待がありました。鬼島以前にも悪役はありましたが、小さい頃から見ていた『仮面ライダー』の悪役って、人間とはまた違うイメージがあって、そのひと味違った悪役っていうのはどんな感じなのかな、と楽しみながら現場に臨むことができました。
僕が子どもの頃一番よく見ていたのは『仮面ライダーアマゾン』でした。もちろんビデオでなんですけど、『アマゾン』はお気に入りでしたね。悪役というか、クセのあるワルっぽい外見で一番印象に残ってたんです。『仮面ライダー』を見ていた時も結構ヒーローよりも悪役に思い入れがある見方を子どもの頃からしていて、「えっ、なんで負けちゃうの!?」とか、「もうちょっと粘ればいいのに!」なんてことを考えて見ていましたね。プロレスなんかでもヒールレスラーがすごく好きなんです。『バットマン』でもジョーカーとか、なんか悪役に憧れがあります(笑)。
ほかの人と違う考え方をしていたり、いろいろなことがあっての悪役だと思うんですよ。だから見ていても面白いのかなと思うんです。
鬼島もたぶん本人の中では悪いことというよりは楽しさだったり、自分が楽しめればいいという、我がままで自己中な人物なんだと思います。それが見てる人に「イヤだな!」って印象を残せたのであればすごく嬉しいです(笑)。
僕自身としては演じている間、ただ単に楽しんでいただけだったんです。先生の真似をしてキックボクシングをやるところも、「これを習得したら、もっと面白いことが待ってる!」という期待感が自分の中にすごくあって、だからとてもワクワクしていたんです。鬼島も言ってましたけど、役者にとっても「観察と模倣は芸の基本」だなと思います。

落語について

最初にシナリオで読んだ時には、鬼島は落語口調だったり、実際に落語をやるシーンもあって、どのくらい落語を研究しないといけないのかなという不安もありました。最初の印象として落語という要素がとても強かったので、まずそこからイメージを作っていきました。
実は家が浅草にあるので、年に一回ぐらいは浅草の演芸ホールに見に行くんですけど、あまり普段からずっと聞いているわけではないので、それなりにプレッシャーがありました。
鬼島が落語研究会の部長だったので、落語のDVDを見たりして勉強しました。あと鬼島は江戸弁を使っているんですけど、どんな江戸弁があるのかとか、噺家がよく使う江戸弁はどういったものかということを調べたりしました。
自分が普段使っているような言葉で江戸弁をものにするのが大事だと思ったんですよ。要は自分のものにするっていうことですね。だから、本番中にちょっとしたアドリブを加える時も、ごく自然に江戸弁で言いたいなと思っていたので、普段の生活でもずっと江戸弁を使って過ごしていました(笑)。そうじゃないと、ちょっとした瞬間に素の自分が出てしまいそうな気がしたんです。
一番最初の練習の時に扇子をいただいたので、普段からずっと持って、触っていました。噺家らしい、扇子を開いたり閉じたりする鬼島のクセも、本番で自然に演じることができたなと思います。監督から「扇子を使って」と言われて、どんな動きをどんなタイミングでするのかはこちらに任せていただいたので、演じ甲斐もありました。
ほかに鬼島らしさを意識した部分としては、シナリオで「俺」になっていた一人称の部分を「あたし」に変えたりとかもしました。

天ノ川学園高校の印象は?

制服がすごい青いですよね(笑)。きっとJAXAのツナギが青いからなんでしょうけど、最初衣装合わせで着た時はかなりくっきりした青だったので、似合うのかなと心配でした。でも鬼島はあまり学生服を着てないですからね。自分でも好きなのは、学生服の上から羽織るオレンジ色のコートです。
あとは、鬼島が着ていた和柄の私服はよかったですね。両側に女の子を抱えてましたけど、あれは僕が思うには女の子をナンパして、落語を見に行こうぜというところだったんだと思います。もともとすごく口のうまい男なので、きっと今までもあんな風に女の子を引っ掛けたりして、二股なんかもかけたりしていたんでしょうね。
気になったのは鬼島がダークネビュラに送られた後、学校ではどんな感じだったのかなと。「部長がいない」とか、落研の中でも騒動になっていたのかなんて、そういう裏の話は気になりました。
鬼島に関しては自分は憧れが強くて、話のうまさであったりとか、すぐ面白いことが言えたりとか、謎解きなんかがパッと出てくるのは羨ましいですよね。あと、真似すればキックボクシングでもなんでもできちゃうなんて身体能力の高さもすごいですし、本当にマルチな才能を持った男の子だと思います。自分のそばにいたら近寄りたくないですけどね(笑)。

鬼島を演じての反響は?

ブログをやってるんですけど、そこのメッセージにも「鬼島はいつ頃いなくなるんですか?」なんて書き込みがあったりして、本当に反響の大きさを実感しました(笑)。でもそれってすごい嬉しくて。
あと、街中を歩いている時にも小さい男の子が「キャンサーだ!」って気付いて、「倒してやる!」って近くまで来たんですよ。とっさに鬼島で返そうと思ったんですけどうまく返せなくて、「あ、ああ」みたいな素の反応になってしまいました(笑)。何かセリフとか言えればよかったんですけど、すぐには出てこなくて、まだまだだなと反省しました(笑)。

現場で印象に残っていることは?

割と現場では一匹狼でしたね。それは自分が人見知りが激しいのであんまり話せなかったんですけど(笑)。でも、あとあといろんな人から話を聞くと、みんな鬼島のことが好きだって言ってくれていて、嬉しいなと思いました。 一回目の撮影を終えて次の日撮影に行ったら、ライダー部の中で鬼島のモノマネが流行っていたみたいで、みんなで鬼島風に話していました(笑)。
一番最初の撮影は落語を話している登場シーンからだったんですが、本編だと切られちゃってますけど、必死に覚えてきた落語を結構長く演じてたんです。
あと、やっぱり鬼島が正体を明かす「俺の腹は黒いぜ」の場面とかも、内心すごいワクワクしながら「お前らだまされてるんだぞ」って演じる楽しさがあったので、そこからのテンションはずっと上がりっぱなしでした。
鬼島が正体を明かすシーンは、カットがかかった後に、流星役の吉沢(亮)くんが「すげえ……」って言ってくれたんですよ。もう嬉しかったですね。

「フィギュアーツZERO キャンサー・ゾディアーツ」について

最初、鬼島はペガサス・ゾディアーツに変身して、その後キャンサー・ゾディアーツへと進化しました。どちらが好きと言われると……最終的にはキャンサーなんですが、最初にデザイン画を見た時はペガサスがカッコいいなと思いました(笑)。でも、キャンサーをやっている内に、「ああ、悪いヤツだなあ」と、自分の中でもキャンサー票がぐんぐんと伸びていきましたね(笑)。
カニって聞いて、自分がサソリ座だったのでサソリがいいなとか思っていたんですけど、やっていく内にどんどん好きになっていきました。
キャンサーはベラベラとしゃべるキャラクターなので、アクションに合わせて話すのが難しかったですね。ちょっと映像に気を取られていると、なかなかタイミング良く入れなかったりするんです。メテオと掛け合いしながら戦う校内のシーンは、本当にアフレコが大変でした。
スーツアクターの方とも話し合って、鬼島の扇子の使い方やハサミを見る時の角度など、スーツアクターの方も鬼島の仕草をアクションに取り入れてくださったので、共通したイメージで演じることができました。
今回のフィギュアは本当にリアルですね。イメージそのままです。パーツが取れると本当にカニって感じですね(笑)。
自分の部屋にゾディアーツスイッチがあるんですけど、この超リアルなキャンサー・ゾディアーツを飾ることができるのは嬉しいですね。現場で見ていても気付かなかったような細かい部分まで造形されていて、色も黒っぽいホロスコープスの中で赤くて目立ちます。
謎掛けとか「集団走れメロス状態」とか、キャンサーの名言を思い出しながら飾ってください。ビデオで『フォーゼ』を見返す時は、このフィギュアを片手に握りながら見てほしいですね。
こう触ってみると、こんなにトゲトゲしてたんだってことが実感できます。これで蹴られたらそりゃフォーゼも痛いよな、とか感じながら見返すことができると思います(笑)。
キャンサーの最後はまだできたのになって、悔しかったですね。園田先生とかと一緒に戻ってくるかなって思ってたんですけど、戻ってこれなかったですね(笑)。フィギュアも出ましたし、お呼びがかかればいつでもダークネビュラから戻ってきます(笑)!

「石ノ森章太郎作品について、『仮面ライダー』についてお聞かせください。

子どもの頃に見た『仮面ライダー』の中でも特に『アマゾン』は印象的でした。
悪役を見て印象に残ったという体験を最初にさせてくれた作品が『仮面ライダー』だったんじゃないかと思います。自分のひとつの憧れを作ってくれた……そのきっかけを与えてくれたのも『仮面ライダー』だったのかなと思います。

鬼島を生き生きと演じ愛したタモトさんのインタビュー、いかがでしたでしょうか。是非あなたの家にも、ホロスコープスを集合させてください! そして、『フォーゼ』を見返す時には「フィギュアーツZERO キャンサー・ゾディアーツ」をお忘れなく!

テキスト/秋山 哲茂

Profile

タモト清嵐  たもとそらん
1991年11月12日東京都出身。映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』
『実録 連合赤軍~あさま山荘への道程~』(若松孝二監督)、『高瀬舟』(冨樫森監督)、
『剣岳 点の記』(木村大作監督)、ドラマ『タンブリング』、『古畑中学生』などで活躍。
舞台『3150万秒と、少し』が控えている。

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